昆虫エクスプローラ
このブログの親サイト むし探検広場TOP ◆◆ 投稿受付 ◆◆ ご投稿はこちらから ご質問などもこちら経由でお願いします(コメント欄でご質問いただいてもお返事できませんのでご了承ください) 2004年11月17日 以前の記事 ブログになる前の記事 管理者のプロフィール カテゴリ
甲虫 チョウ・ガ ハチ・アリ ハエ・アブ カメムシ・セミ バッタ・カマキリ トンボ クモ・ダニ その他&混合 ハチ・ハエ(旧区分) ラオスから fromひで吉さん Flashback 2006 Flashback 2005 ブックレビュー お知らせ PR 最新のコメント
記事ランキング
最新の記事
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... フォロー中のブログ
ブログジャンル
画像一覧
|
from 少々オチビさん またもメール送らせていただいています、少々オチビです。 今回も虫に関する素朴な疑問が思い浮かんだので質問させていただきます。 先日、虫の図鑑を読み漁っていたらカゲロウの項でふと気になる事がありました。 カゲロウは卵→幼虫→亜成虫→成虫の順番で変体しますが、亜成虫と成虫の違いは何でしょうか? 図鑑には、「亜成虫になった後、1、2日後に再度脱皮して成虫になる」と書いてあるので、少なくとも一日は亜成虫のまま過ごすということですよね。 ということは、蛹の段階のようにカゲロウの体がまだ未発達の状態なのでしょうか。 そして、なぜカゲロウだけ幼虫から直接成虫にならずに途中で亜成虫になるのでしょうか。 同様に、ツチハンミョウ・マメハンミョウ・ゲンセイの仲間にのみ見られる「偽蛹」(5齢幼虫の一つ手前)も気になるところです。ダーウィン進化論に従えば無用な進化は有り得ないはずなのですが、遥か昔にこれらの段階が生存上重要‥‥<この部分、文字化けしてました>‥‥一応昆虫学の専門書にも目を通してみましたが、カゲロウの変体のメカニズムについては全くと言っていいほど触れられていなかったので、園長さんに聞いてみることにしました。 もし何か知っていればぜひ教えてください。 よろしくお願いします。 園長:何かを知っているわけでもないのですが、できる範囲でお答えします。 カゲロウにだけ存在する亜成虫というステージ‥。まったく不思議ですよね。 亜成虫というのは、未完成な成虫と考えていいと思いますが、なぜそんな段階があるのかの理由については、どうも専門家の世界でもよくわかっていないようです。 もしかしたら、わかっていないので、生物学の本などでも(意識的にも無意識的にも)なるべく触れないようにしているのかも。 このことにまつわる学説には、「太古の昔、昆虫には成虫になってからも脱皮していたグループが存在し、亜成虫はその名残りである」というものもあるようです。なるほど、「成虫になってからの脱皮」という仕組みが、昆虫界全体として一般的だったのなら、その仕組みが廃れていく中で、今は、カゲロウ目にだけ痕跡として残っている、というのは、ありそうな気もします。 成虫になってからも脱皮できれば、例えば、事故などで翅や脚が傷ついても、再生できるという利点がありそうです。しかし、であれば、成虫期間が長いほど利点があることになりますが、現代において亜成虫の段階を経るのが、成虫期間の短いカゲロウしかいない、というところが難点ですね。 自分なりにも考えてみたところ、亜成虫というのは、やはり、成虫になるための形態と機能の両面での準備段階になっているのだと思います。 それはつまり、少々オチビさんもおっしゃっているように、完全変態をする昆虫の「蛹」の段階と同じ役割ですね。バッタなど、不完全変態の昆虫のように、幼虫からいきなり成虫になるには、カゲロウ的には、あまりに変化の度合いが大き過ぎて、変態がうまくいかない、ということかもしれません。ならば、「蛹」になってもいいのだけれど、「亜成虫」の方が、水中から出て蛹化する場所を確保するという手間がいらないし、飛んで移動もできる、という利点もあるので、カゲロウのような生態の場合は、蛹よりも亜成虫選択の方が有利、ということではないかと思いました。 ツチハンミョウなどの「偽蛹」についても、学術的にはよくわかっていないようですが、こちらは変態の準備ということではなさそうなので、幼虫として育つのに不適切な季節などをやり過ごすためかもしれませんね。 亜成虫の件も、偽蛹の件も、あまり根拠なく勝手なことを書き連ねましたので、決して鵜呑みにされないようお願いします。
by aakawabe
| 2012-05-28 22:37
| その他&混合
|
Comments(1)
Commented
by
少々オチビ
at 2012-05-29 07:15
x
御回答ありがとうございました。
「太古の昔、昆虫には成虫になってからも脱皮していたグループが存在」していた・・・。なるほど、かなり興味深い解釈ですね。 言われてみると、半変体をするトンボ科は、カゲロウ科の少し後に 出現し始めてますね。イシノミやシミが無変体をする事も考慮すると、昆虫に羽根を発達させた鍵は変体なのでしょうか。 そこを追求してみると面白そうですね。
0
ツイッターもやってます フォローはお気軽にどうぞ! @torukawabe 昆虫エクスプローラ 昆虫図鑑 分類からさがす 名前からさがす 見た目からさがす 新着情報 幼虫図鑑 害虫の図鑑 害虫エクスプローラ 当ブログの内容(テキスト、写真、イラスト等)について、著作権法上認められた場合を除き、無断で複製・転用することを禁じます。 |
ファン申請 |
||